主治医の先生への感謝
柴 田 由 美(大阪・AML・バンクからの移植待ち)
私は平成11年5月にAMLを発病。化学療法を一通り終え、3月に退院し現在は移植までの期間を自宅で過ごしています。一見、事は順調に進んできたようですが、実はこの移植にふみきるまでに何度も迷いがありました。バンクに登録した当初、私はドナーさえ見つかれば当然のように移植を望んでいました。
その後、フェニックスクラブに入会し、移植自体の危険性やGVHDの事など、さまざまな体験談を知るようになりましたが、それでもAMLの第一CRの移植は再発の確率も低いので変わらず移植を望んでいました。
ところが2回目の化学療法の最中にやっかいな問題が出てきました。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が原因の肺炎を起こしたのです。その結果、肺に穴が開いてしまい治療は中断されました。
その後、肺の回復を時間をかけて待ち、とりあえず穴は自然にふさがりましたが、この肺の疾患とMRSAが移植を迷わせる大きなリスクになってしまいました。おくれていた化学療法が始まり、幸い、それ以後肺炎も起こすことはありませんでしたが、MRSAは相変わらず私についてまわりました。移植するか、又は他の治療法でいくかを決めるまで、主治医の先生は私に解りやすいよう、何度となく熱心に説明してくださいました。又、他の病院の先生に紹介状を書き、話を聞く機会も作ってくださいました。私が決心するためのあらゆる情報を提供し、親身になって考えてくださった主治医の先生には心から感謝しています。
現在、バンクのコーディネートは着々と進んでおり、自分の中でも移植の方向に気持ちは固まっています。全く迷いが無いと言えばウソになりますが、最終的に自分で決めた事なので、出来るだけ前向きにその時を待つつもりでいます。又、それまで少しでも移植の情報を集め、本を読んで理解していきたいと思っています。
この体験記を書いた方と直接お話したい方、お問い合わせは、フェニックスクラブ事務局 まで。