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移植後6年、元気です

辻 林 和 己(兵庫・CML・バンクから移植)

 自覚症状がはっきり出てきて、病状がかなり進んだ急性転化寸前の状態で、慢性骨髄性白血病と診断され、即入院。インターフェロンは効かず、ハイドレアでやっと、寛解状態になって退院。この間、三ヶ月。両親には「骨髄移植しなければあと3~5年の」と担当医に告げられました。妹とは白血球の型が合いませんでした。一年後、医師から「移植しないと治らないのですけれど」とはっきり告げられました。もう絶体絶命

 そんなとき、芥川龍之介の小説ではありませんが、私の目の前に「蜘蛛の糸」がするすると降りてきました。それが骨髄バンクを通じてのドナーからの「いのちの贈りもの」でした。
 私に降りてきた「蜘蛛の糸」は切れなかったのか、現在、発病から8年、移植して6年、薬を何も飲まなくなって5年、ドライアイ・GVHDなし。今は、普通に生きていることがうれしいです。

 提供者の方に、会って直接、お礼が言いたいのですが、今はいろいろ事情があって、それができません。それで、神様と骨髄バンクの運動に携わって下さったすべての人、ドナーになって下さったすべての人に、感謝の祈りを捧げています。それと、他に神様にお願いしていることは、移植を希望している人には早く適合者が見つかりますように、移植の決まった人は、成功して、早く元気になれますように、そして、骨髄移植よりもっともっと簡単で、楽な治療法が一日でも早く発見され、確立されますように。


 この体験記を書いた方と直接お話したい方、お問い合わせは、フェニックスクラブ事務局 まで。